白倉伸一郎プロデューサー(以下、白倉):今の段階では、まだ何も決まっていないです。靖子にゃんのやりたいことと相談しつつ、これから考えていくところで。ただ、僕としては単純な続編をやりたくない気持ちはあるんです。
――まだリメイク/リブートされてない昭和ライダー作品もありますが、次にやるとすればどのシリーズを考えますか?
白倉:『仮面ライダーX』(1974年)のリブートは、お客さんとして純粋に見てみたいです。小さいころ、すごく『X』好きだったんですよ。
――今年は仮面ライダー45周年ということで、『アマゾンズ』の配信前には、映画『仮面ライダー1号』も公開されました。さらなる展開もあるのでしょうか?
白倉:実はあるんですよ。今の段階ではまだ言えないですけれども。
――平成ライダーは毎年、”異形さ”を備えている気がします。『仮面ライダー電王』(2007~08年:プロデュースを白倉さん、メインライターを小林さんが担当)も当時話題になりました。
白倉:桃太郎ってなんだよって、いまだに反省してますけどね(笑)。モモを顔に貼り付けるって、いったい……(笑)。
100人が100人かっこいいと感じるデザインがあったなら、それってただ平凡なだけだと思うんですよ。そうじゃなくて、変なんだけど妙にかっこいい、
というほうが記憶に残りますよね。過去のライダーを振り返って見てみると、どれもかっこよかったなと思えますけど、それは結果論なんです。たぶん、本当は
かっこよくないんですよ。そんなにかっこよくないものが、かっこよく見える瞬間にヒロイズムがあるんじゃないかと思うんですよね。理屈で言うとそんな気が
します。
――仮面ライダーファンの新シリーズに対する受け入れ方も、秋前の発表でちょっと戸惑って、放送がスタートすると受け入れられる――という流れかもしれません。
白倉:僕としては、なぜ放送が始まると簡単に受け入れられているのかがわからないです(笑)。わかりやすいっていうのは、あんまりよろしく
ないと思ってるんですよ。『仮面ライダードライブ』『仮面ライダーゴースト』と続きましたけど、まんますぎるじゃないですか。だから2016年秋からの新
シリーズは、名前からは絶対にビジュアルが想像できないようになっています。
※本日カウントダウン公式イメージ
――何度か”原点回帰”と銘打って、新しい「仮面ライダー」を作っていますよね。白倉さんが初めて参加した『真・仮面ライダー序章』(1992年)もそのひとつだったと思いますが。
一部略
20周年の仮面ライダーをやるという『シン』のテーマの正しい答えは、”大人向けの仮面ライダー”ではなくて、”20年経った子供向けの仮面ライダー”だったんです。後になってからわかりましたけど、石ノ森先生はその視点に立っていたんです。やっぱりすごい方ですよ。
――『アマゾン』も当時、”原点回帰”を掲げていたそうですね。
白倉:おそらく当時のスタッフは、『仮面ライダーV3』の30%を超える高視聴率や、ライダーカードブームで調子に乗ってしまっていたか
ら、『仮面ライダーX』でギャフンとなったと思うんですよ。後から見れば、30%台だった視聴率が20%台になっただけなんですけどね。そこから反省し
て、ちゃんと「仮面ライダー」を考え直して作ったのがアレ(アマゾン)ですよ(笑)。結果的には昭和ライダーとしては低めの20%という視聴率になりまし
たけど、それでも20%ですから。今ではありえない数字です。30%超えが当たり前だったから霞んでますけれど、『仮面ライダーアマゾン』というのは大
ヒット作なんですよ。
ぜひともリンク先でご一読を!
http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1469258109
なんか視聴率低かったみたいに語られる事もあるんで。
白倉:実はあるんですよ。
今の段階ではまだ言えないですけれども。
ヒーローの格好良さってストレートに通じたら格好悪いってよくわかるわ